お知らせ
SAFLANメンバー(学生会員)募集案内
2016年8月4日
SAFLANメンバー(学生会員)募集案内
≪SAFLANとは≫
SAFLANは、「福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク」(Save Fukushima Children Lawyers’ Network)の略称です。2011年7月20日、SAFLANは「政府指示の避難区域外からの避難者にも、避難の権利が認められるべきである」と考える法律家の集まりとして活動を開始しました。
被災現地での法律相談や、自主避難者への賠償を求めるADR申立て、将来的な争点化に備えた被災現地と非被災地での対照をとった疫学調査の支援など、多様な活動を実施してきました。2012年6月には超党派の議員立法の形で、SAFLANも立法化に向けて取り組んできた「原発事故子ども・被災者支援法」が成立しました。
現在のSAFLANの活動は、避難指示区域外に留まりません。「避難の権利の実現」という私達の出発点は、「被ばくを避ける権利の実現」という言葉に置き換えられるようになっています。原発事故の被害は継続し、出口は見えていません。低線量被ばくが続く状況下での合理性のない被災者切り捨てが進む中、被災者を守り支えるために何が必要なのか、私達は考え続けていきます。
≪学生会員の皆さんにしていただきたいこと≫
学生会員の皆さんには、現地での法律相談などに同行していただき、避難者との交流をしたり、訴訟や新たな立法、政策提言等のための会議に参加していただく予定です。
自分が学んできた法律知識は実務ではどんな役に立つのか、法律相談ってどのようにやればよいのか、避難をしている人たちはどんな思いをしているのか、実務に出る前に経験してみませんか。こんなこともできるのではないか、こんなことをやってみたい、という積極的な提案をしてくれる方、大歓迎いたします。
≪これまで学生会員が携わってきたこと≫
・インターネット動画(SAFLAN-TV)の運営
・ADR申立てについて、調査、資料作成等、弁護士の補助
・現地(福島市、郡山市、南相馬市等)の法律相談、ヒアリングへの同行
・意見書等作成補助
・原発避難白書作成補助
・その他
≪学生会員経験者から≫
◆ 熊澤美帆 (弁護士、東京千代田法律事務所所属)
私は、法科大学院在学中、SAFLANに所属する弁護士の先生と一緒に郡山市で開催された法律相談に同行させていただいたことを契機に、SAFLANの学生会員になりました。その後、司法試験受験後からSAFLANの活動に正式に関わっています。
法律相談への同行や、この問題に関連するフォーラムへの参加等を通じて、多くの避難者の方々のお話を伺ってきました。皆さんの方が大変なのに、たくさん励ましてもらい、「早く弁護士さんになってね」と言ってもらったこともありました。震災後の本当に辛かったお話を聴き、この人達のために何かしなきゃいけない、そう思って活動を続けてきました。
また、SAFLANの活動を通じて、弁護士の先輩方や報道に携わる方、学者の方々ともお話しする機会が増えました。それぞれの専門分野でできることをしながら、互いを信頼し、一つのことを成し遂げていくという一連のプロセスを拝見させていただき、自分も自分のできることを少しでもやろう、と思って活動をしてきました。そして今、弁護士になり、法律の専門家としてできることを模索しながら、活動をしています。
皆さんもぜひ、自分にできることを見つけて一緒に活動してみませんか?
◆ 稲村 宥人(早稲田大学大学院法務研究科所属)
東日本大震災当時、学部生だった私は、当時の原発事故のニュース映像などから元々原発事故とその被災者については興味を持っていました。その後ロースクールに入学した際に、SAFLANに参加をされている先輩弁護士さんから、SAFLANの活動を紹介されて、大変興味を持ったのがSAFLANの活動に関わったきっかけです。
ロースクールでは、日々の学業も忙しく正直負担になるのではないかと思っていたので、活動への参加に最初は躊躇いましたが、活動に参加してみると、活動内容の中にはロースクールで学習したことを活かし復習の場となる機会も多く、思った程の負担にはなりませんでした。同時に、SAFLANでは先輩弁護士の方々が活動をされているのを身近に拝見することができるので、弁護士の活動というものを具体的にイメージすることができ、自分自身の法曹としての将来像についても、様々な示唆を得ることが出来ます。
また、多くの当事者の方と接する機会を得ることができることもSAFLANの学生活動のメリットの一つだと思っています。日々を暮らしていると、原発事故は過去のものと、そういう錯覚にとらわれてしまうことがあるように思います。けれども、実際に現場を見て、当事者と接すると、そんなことは決して無い。そういった一つ一つの実感を経験することは、SAFLANの取り組む問題に限らず、世の中にある様々な問題に法曹としてどのように気づき・共感すべきかという問題について、とても貴重な経験を提供してくれます。
SAFLANにおいて学生である私達には、まだできることは多くなく、むしろ学ぶことばかり多い場です。それでも本当に様々な経験が出来ますし、なによりその経験が日々のモチベーションになります。
そんな場ですから、この問題に興味がある方やロースクール生活に刺激が欲しい方のみならず、将来に漠然と不安がある方や日々の学業がマンネリ化してしまっている方にもきっと新しい気づきがあります。みなさん、もしよければSAFLANの活動に参加して、日々の生活に新しい息吹を吹き込んでみませんか?
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